F1ドライバーも育ったキッズ向けカート場|つくば市下広岡「レオンサーキット」

今回はつくば市下広岡にあるキッズ向けのカート場「レオンサーキット」を訪問させていただきましたので、ご紹介したいと思います。

4歳から乗れるキッズ用カートを世界で初めて製作・販売し、その後サーキットも運営

つくば市下広岡にある「レオンサーキット」。こちらは4歳から12歳を対象とした子ども向けカート専用のサーキットです。

こちらのサーキットを運営しているのは株式会社レオン。元々はミニチュアサイズのオートバイであるポケットバイク(通称「ポケバイ」)の設計・販売をしていましたが、1993年に世界で初めて、ジュニア用カートよりも小さく4歳の子どもから運転ができる「キッズ用カート」の設計・制作を開始しました。

その後はこのキッズ用カートを多くの子どもたちに楽しんでもらうためキッズ用スクールを始め、レースを開催するようになり、サーキットも自前で運営するようになりました。

上の写真、右側にあるのが通常7歳くらいから乗るジュニア用カート、左にあるのがキッズ用カート。
キッズ用カートは車幅と全長がかなり小さく、エンジンの排気量も30~40㏄程度ですが、ドライバーを含めたマシン全体の重量は軽いため、最高時速は60km/hを出す本格的なカートとなっています。

こちらは、カートの運転席に実際に座らせていただいたときに撮影した画像。
アクセルとブレーキのペダルが、むき出しの前タイヤのすぐ横についていて、座席は地面から数センチしか浮いていないので、地面に直接座って運転する感覚!
体感速度は通常の一般車の2倍以上といわれています。

あのF1ドライバーもレオンサーキットを走って育った

このレオンサーキットで子ども時代に練習していたドライバーの中には、なんと2021年にF1デビューし、2024年F1日本グランプリで日本人として12年ぶりに入賞を果たした期待の若手ドライバー「角田裕毅(つのだ ゆうき)」さんがいるそうです。

さらには、父親が元F1ドライバーで世界を舞台に活躍している女性ドライバー、「Juju」こと野田樹潤(のだ じゅじゅ)さんも小さい頃このサーキットを走っていました。
JujuさんはF1の登竜門といわれるユーロフォーミュラオープンの25年の歴史で初めて女性ドライバーでの優勝(2023年)を成し遂げたトップクラスのレーサーです。

その他、全日本スーパーフォーミュラで2連覇を達成した野尻智紀(のじり ともき)さんなど、ここでは紹介しきれないくらい多くのプロドライバーがこのサーキットから育っていきました。

4歳から12歳を対象とした入門スクールを受講して、安全確保とマナーの学習、そして本格的な走りが始まる

子ども向けとはいってもマシンもコースも本格的な競技用サーキット。

走行するためには、保護者同伴の上、午前中から午後まで、座学と実車走行のメニューがある入門スクール(受講料10,000円。マシン、ヘルメット、グローブの貸し出しは受講料に含まれる)をまず修了していただく必要があります。

安全第一、そしてサーキットのルールやマナーをまず始めに学んでいただくことはとても大切なことですので、訪問してすぐに走行できないことを予めご理解ください。
入門スクール開催日、その他の詳細情報につきましては公式HP(https://reon.org)内にある「キッズレーシングスクール」のページをご参照願います。

入門スクールでは、こちらの部屋で講習を受けます。

提供画像

こちらは入門スクールで実車を走らせている様子。インストラクターが先導して走り方の指導をしているところです

入門スクールを修了したら、その後はサーキットで練習ができます。マシンはレンタルも可能ですし、購入することもできます。
分からないことは何でもインストラクターに相談でき、早く走るポイントなども教えていただけるとのこと。

実戦のレースは驚くべき迫力

2025年、レオンサーキットでは、年間7戦のレース「REONシリーズ」が開催されています。
レースは年齢やスキルに応じて6つのクラスに分かれており、各クラスとも午前中に予選、午後に決勝が行われています。
今回REONシリーズの第2戦を見学できましたので、その様子をお伝えします。

こちらは午前中のキッズ用カートでのタイムアタック。まだ小さいドライバーでもスピードは速い!遊園地のゴーカートとは全く別物です。

こちらはグリッドについてからの予選スタートの瞬間です。

上の写真はジュニア用カートでの予選レース。最終コーナー前で熱い闘いが繰り広げられていました。

どのクラスもレースは予選、決勝ともに真剣そのもの。
まだ小さい子どもでも、少しでも前に、そして少しでも速く走ろうとするその姿勢が走りから感じられます。
この音とスピード、そしてサーキットの雰囲気、すべて現地でなければ感じられないこのリアル感。まずは見学訪問だけでもOKとのことですので、ぜひ一度、子どもたちのレースを見てみてください。

こちらは決勝レースでのデッドヒートの様子。子どもたちの熱い走りに心動かされました。

レース後は同伴の家族同士もアットホームな雰囲気

レースが終了した後は表彰式。
本物のF1レースのようにシャンパンは使えないので、代わりに炭酸水でレースの結果をたたえ合います。
レース中は真剣そのものですが、レース後は同伴している家族同士も和気あいあいといったアットホームな雰囲気。切磋琢磨するもの同士がお互いを認め合う、そんな心を感じるとてもいいコミュニティがそこにありました。

F1レースは地上波での放送がなくなりましたが、NetflixではF1のドキュメンタリーが今年シーズン7を開始するほどの人気。また2025年6月末には、ブラッド・ピット主演の映画『F1/エフワン』が日本でも公開され、F1人気が復活の兆しを見せています。

今後もこのサーキットから世界に通用するトップドライバーが出てくることを祈りつつ、本記事を終えたいと思います。カート競技で少しでも上を目指す子どもたち、これからも頑張ってね!

レオンサーキット(株式会社レオン)
住所:茨城県つくば市下広岡1014
アクセス:つくばエクスプレス線「つくば駅」から車で約12分
駐車場:15台以上
TEL: 029-856-5236
営業時間:9:00-18:00
定休日:月、火、水(但し祝日は営業。公式HPに営業カレンダーあり)
公式HP:https://reon.org
公式Instagram:https://www.instagram.com/reon1993kids/

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。