古民家で味わう「日本そば」と地元野菜 ♪ つくばの蕎舎(そばや)

のどかな田園風景の中に、風格のある古民家がポツリ。

古民家の横には、巨大な水車があり、ゴトンゴトンと心地よい重低音を響かせながら、懸命に働いています。

どこか懐かしい風景に惹かれて訪れたのがきっかけで、かれこれ3年は通うお気に入りのお蕎麦屋さんが、蕎舎(そばや)。月に2〜3回は訪れるのですが、全く飽きることがありません。

蕎舎では、茨城ブランド「常陸秋そば(ひたちあきそば)」とともに、地元で採れた旬の野菜が味わえます。

地元野菜と国産原材料へのこだわり!巨大水車も圧巻!

蕎舎は、つくば市の柳橋にある「みずほの村市場」に隣接されており、旬の野菜や食材を、この農産物直売所で仕入れています。

醤油・みりん・砂糖などの調味料も、国産原料で作られたものだけを使うこだわりよう。

石臼を使った自家製粉のそば粉を使い、「挽きたて」と「打ち立て」にこだわった本物の「日本そば」が味わえるので、「そば通」が県外からも通う人気店です。

巨大水車を眺めながら、日本そばが味わえるのも、蕎舎ならではのお楽しみ。地元で採れた旬の野菜や山菜などは、季節ごとに違うので、四季を通して楽しめます。

築160年以上の古民家で味わう本物の「日本そば」

お店に入ると、右手に土間、左手には広々とした座敷が広がっており、土間の立派な階段箪笥や、漆黒の梁が目に留まります。

座敷に続く廊下の窓からは、古民家に隣接する巨大水車も眺めることができ、昔懐かしい景色に癒されながら、本物の日本そばが味わえます。

長年現役で働き続けてきた巨大水車は、老朽化の進んでしまった部分があり、少し前に新しく修理されました。

座敷のいたるところに、季節の花木がセンスよく生けられていて、目を楽しませてくれます。

囲炉裏端でも食事をいただくことができるので、古民家の雰囲気をより楽しみたい方にオススメです。

食事をする場所は、土間か座敷で選ぶことができます。土間の奥には年代物の竈があり、限定20食の「麦飯とろろ」の麦飯は、この竈で炊いているのだとか。

土間も座敷も古き良き時代を感じさせるつくりで、どちらで食べても古民家の懐かしい雰囲気を楽しめます。

蕎舎には、夫と一緒に訪れることが多く、夫は決まって「天もりそば」と限定20食の「麦飯とろろ」を注文します。私はいつも、「鴨汁そば」と「厚焼き玉子」です。

メニューは他にもたくさんあり、どれもオススメなのですが、そば通の方はぜひ、限定20食の「十割そば」を味わってみてください。

「十割そば」は、そば粉に水だけを加えて作ったそばで、限定20食ということもあり、土日は早々に売り切れてしまうことがあります。注文する前に、お店の人に確認しておくと良いでしょう。

蕎舎の「もりそば」は、1枚約150gなので、たくさん食べる方には少々物足りなく感じるかもしれません。特に「十割そば」は、1枚約130gなので少なめです。

蕎舎では、大盛りなどの選択ができないので、たくさん食べる方や男性の方は、あらかじめ2枚注文しておくか、追加で注文すると良いでしょう。

あらかじめ2枚注文しても、そばが伸びないように頃合いを見て2枚目を持ってきていただけます。

私が注文した「鴨汁そば」ができました!

温かいそばつゆに、厚切りの鴨肉がゴロゴロ。ツヤツヤのそばの上に、生ワサビをちょっとのせて、そばの端をつゆに少し浸したら、一息にすすります。

ミツバとネギが鴨の濃厚な脂を中和して、さっぱりといただけます。濃厚なのにしつこくないので、脂が苦手になりつつある年頃にはうれしい限りです。

つゆは程よい甘辛さ。そばは、喉から胃までスルンと滑り落ちるかのような、とっても滑らかな喉越しです。

分厚くジューシーな鴨肉は、濃厚で甘い脂がたまりません。鴨肉が好きな方は、「鴨焼き」もあるのでオススメです。

毎月夜に催される「晦日蕎麦会」では特性料理コースと日本そばが楽しめるだけでなく、JAZZの生演奏などの催しもあり、五感をフルに働かせて楽しむことができます。

こちらは「天もりそば」です。天ぷらはサクサクで、季節ごとの旬の野菜や山菜を盛り合わせています。かわいい海老の天ぷらもついて、見た目も華やか!

「天もりそば」には、天汁とそばつゆの両方が付いているので、後からいただく「そば湯」もダブルで楽しめそう。

地元で採れた旬野菜の天ぷらを頬張ると、季節の移り変わりや大地のめぐみを感じることができます。

天ぷらをもっと味わいたい方や、旬の野菜を存分に味わいたい方は「季節の天麩羅盛り合わせ」もオススメです。

お目当てのひとつ「厚焼き玉子」が焼き上がりました!

地元で採れた卵を使い、注文してから焼き上げられる厚焼き玉子は、いつもアツアツのフワフワです。

夫と二人でシェアして食べるのが定番となり、必ず注文する一品になりました。大根おろしがついており、一緒に食べることで、卵の甘みがより引き立ち、甘サッパリと食べられます。

こちらが「麦飯とろろ」です。

土間の竈で炊かれた麦飯に、たっぷりの自然薯をかけて頬張る贅沢。日本人に生まれて良かったと思える瞬間に出会えます。

とろろは味付けされており、そのまま麦飯にかけて食べられます。この日は、茨城県竜ヶ崎市産コシヒカリと、国内産の押し麦を使用したご飯とのこと。季節の野菜で手作りされたお新香もついて、大満足の一品です。

「蕎舎の美味しいそばの食べ方」指南書!?

蕎舎には、おいしいそばの食べ方について書かれたA4パウチが各テーブルに置いてあります。初めてでも「そば通」のような食べ方で味わえるのもポイントです。

「もりそば」についてくる薬味は、つけ汁には入れないのが「そば通」の食べ方と聞いたことがありましたが、「蕎舎の美味しいそばの食べ方」にも、薬味はつけ汁には入れないようにと書いてあります。

わさびはそばの上にのせて食べ、ネギはそば湯を飲むときに使うのだそう。そばは、6本ほど箸で摘み、3分の1ほどつけてズルズルッと音を立て、噛まずに一気に飲み込むのだとか。

おいしい日本そばを、さらにおいしく味わってもらいたいという、店主の熱い思いが感じられます。

赤字で書かれた「お客様の好きなように、ご自由にお召しあがり下さい」のひと言にも好感がもてました。味わうだけでなく、楽しんでほしいという思いが伝わってきます。

本物の日本そばと、茨城の旬野菜を味わいながら、ホッとひと息つきたいときは、ぜひ蕎舎に足を運んでみてください。大切な人との思い出作りにもオススメの「推しスポット」です!

蕎舎(そばや)
住所:茨城県つくば市柳橋496(みずほの村市場に隣接)
アクセス:つくばエクスプレス研究学園駅からサイエンス大通りを車で約6分、徒歩は約35分
電話番号:029-886-5006
定休日:火曜日
営業時間:平日   11:00〜15:00
     土日祝日 11:00〜20:00
*臨時休業の場合があります。最新情報は店舗にご確認ください。

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。