筑波山のふもとに広がる開放的な文化財『平沢官衙遺跡』

みなさんはつくば市に遺跡があるのを知っていますか?
5月に家族と訪れましたが、ゆっくりした時間を過ごせてとてもリフレッシュできました!

今回は、つくば駅、研究学園駅から車で約20分、筑波山のふもとにある平沢官衙遺跡(ひらさわかんがいせき)をご紹介します!

平沢官衙遺跡は遺跡の中でも価値が高いとされ、1980年に国史跡(くにしせき)に指定されています。

貴重な遺跡が身近な場所にあったとは驚きです!

奈良・平安時代にタイムスリップ!

遺跡の入り口あたりに「平沢官衙遺跡はどんな遺跡なのか」をわかりやすく説明した看板が立っています。

今から千年以上前に存在した筑波郡の役所跡なんですね!

1993年から1994年に本格的に調査したところ、一般よりも大型の高床式倉庫と考えられる建物が多く並び、それらを囲むように溝があったことが分かったそうです。

当時は役所が税として稲や麻布などを徴収しており、それらを保管する正倉(しょうそう)であったと考えられているようです。
当時のことがもっと知りたくなりますね!

青空と緑の芝、筑波山が美しい!

遺跡は緑の芝が美しい丘の上にあり、筑波山が見えます♪
静かな中に鳥のさえずりが聞こえ、とても気持ちの良い場所です。

きれいに整備されていて歩きやすいので、小さな子どもでも楽しくお散歩ができます♪
天気のいい日だったので、レジャーシートを持参し、ピクニックを楽しんでいる人もいました!

この写真は、当時の建物のうち実物大に復元された『板倉(いたくら)』
、『土壁双倉(つちかべならびくら)』、『校倉(あぜくら)』という3つの建物です。

近くで見るとダイナミック!当時の建物を復元!

緩やかな丘を登ると、復元された建物を近くで見学できます。
写真は『板倉(いたくら)』という建物です。

柱の高さと建物の大きさに圧倒されます!

倉庫の扉が開いているときは、階段を上って倉庫の中をのぞくこともできます。

床の下を見ると頑丈そうな柱が建物を支えています!
風通しがよく、倉庫の中の物を湿度から守れそうですね。

板倉の隣にあるのは『土壁双倉(つちかべならびくら)』です。

茅葺屋根の一部が強風で破損したため補修されています。
遺跡の中で最大級の建物で、123㎡以上の広さだそう。ダイナミックで美しいです!

その隣にあるのは『校倉(あぜくら)』です。

断面が三角形状の校木(あぜぎ)を積み上げて壁が作られています。
近くで見ると形がよく分かっておもしろいです!

校倉も扉が開いているときは中を見ることができます。

当時の建物をどのように復元したのか、詳しい説明もあります。
古代の文献や柱跡から建物を推定し、復元してあるそうです!

復元されている建物以外にも、当時はたくさんの建物があったそうです。
現在は、柱の位置が分かるように竹が目印として立ててある場所もあります。

広い範囲に建物跡があるので、広場全体を散策しながら当時の様子を想像するとより楽しめると思います!

遺跡の近くに専用駐車場が20台程度あり、史跡案内所にトイレも数多くあるので利用しやすくおすすめです。

近くに『つくば霞ヶ浦りんりんロード』(自転車道)もあることから、自転車で訪れている人もいました。

平沢官衙遺跡では2023年度から数年かけて本格的な再整備工事が行われるそうです。
屋根の取り替えなども予定されているようなので、ぜひ工事が始まる前に訪れてみてください!

平沢官衙遺跡
住所:茨城県つくば市平沢353
アクセス:つくばエクスプレス線「つくば駅」から車で23分
     つくばエクスプレス線「研究学園駅」から車で23分
TEL:029-867-5841
開所時間:9:00-16:30
     ※遺構復元広場(歴史的建造物等復元ゾーンを除く)は常時開放
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日)
    祝日の翌日(土曜日及び日曜日を除く)
    年末年始(12月28日から1月4日)
入館料:無料

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。