世界最大級の牡丹(ボタン)と芍薬(シャクヤク)の庭園「Peony Garden Tokyo(ピオニー ガーデン トーキョー) つくば牡丹園」は、春から初夏にかけての短い間、800種約6万株もの牡丹と芍薬が咲き誇る、知る人ぞ知る植物園です。
「Peony Garden Tokyo つくば牡丹園」の春の開園は、牡丹と芍薬が開花する4月初旬から5月中頃にかけて。開園日は、園の公式ホームページでチェックすることができます。
今年は4月8日(土)から5月21日(日)まで。土日は隣接する駐車場もいっぱいになるほどの大盛況ぶりです。
私が園を訪れたのは4月下旬。この日も、全国からたくさんの花好きたちが、集まっていました。私は、大好きな芍薬の「スカーレットオハラ」が満開の頃をねらっての再訪です。
庭園の入り口に設置された黒板には、その日の開花状況が記されています。
園のホームページを見れば、お目当ての牡丹や芍薬の開花予想を確認することもできるので、大変便利です。
園内にひそむ「幸せのPEONY KEY」を探せ!
小鳥がさえずり、木々の間をそよ風が通り抜け、花の甘い香りが漂う園内。自然のヒーリング効果も期待できそうな園内では、スタンプラリーやクイズなどさまざまなイベントが体験できます。
受付を済ませると「園内マップ&スタンプラリー」がもらえます。せっかくなので、私もスタンプラリーに参加してみることにしました。
マップを見ながら園内を巡り、園内に隠れているスタンプを集めます。牡丹と芍薬を観賞しながら「幸せのPEONY KEY」も探してみました。
スタンプラリーは、こどもから大人まで、園内を探索しながら一緒に楽しむことができます。「幸せのPEONY KEY」を探しまわるこどもたちも、とっても楽しそうです。
残念ながら私は、園内にひそむ「幸せのPEONY KEY」を見つけることはできませんでしたが、スタンプは全て集め、ステキなグッズを入手しました。
フォトフレームを使って、映える写真を撮ってみよう!
受付の近くで、「フォトフレーム」の無料貸し出しサービスを発見しました。
フレームを使うことで、絵画のような1枚をカメラに納めることができるのだそう。フォトジェニックな1枚をカメラに納めたい人におすすめです。
牡丹と芍薬は、開花時期がとても短く、牡丹は3〜4日、芍薬は約1週間と言われています。満開の花との出会いは、まさに一期一会。
私も、花たちとの「ご縁」をフレームに納めてみたくなりました。
フレームがあると、花の大きさや色が強調されてきれいです。撮影した写真はリサイズして、手作りのポストカードに仕上げてみようと思います。
「きれいな花を見せてくれて、本当にありがとう」いつの間にか、花たちに語りかけながら夢中でシャッターを切っていました。
虫も花も土も幸せ!自然にやさしい土づくり
「Peony Garden Tokyo つくば牡丹園」では、農薬や殺虫剤を使用せず、牡丹や芍薬と相性の良い植物を共生させることで、病害や害虫などから花を守っているのだとか。
「草生栽培」と呼ばれる農法で、自然にやさしく、地球環境にも良い農法として注目されているのだそう。
花たちをじっと観察していると、フカフカの土のベッドの中で、とっても幸せそうです。愛情をたっぷり注がれ、大切に育てられているのがわかります。
庭園の中には、野菜や果物の成長を観察できるファームエリアもありました。雑草や小さな虫たちも、野菜と共生しています。野菜の葉は緑が濃く、イキイキとしていました。
お髭と帽子がトレードマークのカワイイ似顔絵を、園のあちこちで見かけます。似顔絵のダンディーな男性は、「Peony Garden Tokyo つくば牡丹園」園長である関さん。
関さんは東京農工大学で博士過程を卒業された土と花づくりのプロフェショナルで、かれこれ30年以上も、土壌改良の研究をすすめているのだそう。
研究の成果を生かした土が、この「Peony Garden Tokyo つくば牡丹園」のいたる所で活用されています。
ファームエリア近くには「畑の中のジューススタンド」が設置され、メロンや桃、野菜などの無添加ジュースが販売されていました。
畑の中で味わう野菜ジュースはひと味違い、自然のめぐみに感謝しながら、よりおいしくいただくことができます。
園内は広く、たくさん歩くことができます。乾いた喉をうるおすフレッシュジュースは散策のお供にピッタリです。
木漏れ日の下、自然の中でいただくランチ
園内には、ギャラリーやカフェ、食事処や園芸品ショップもあり、アート鑑賞やショッピング、ランチやコーヒーも味わい楽しむことができます。
ちょうどお昼時だったので、園内の食事処でランチをいただくことにしました。
私は、サザのアイスコーヒーと、薬膳けんちん蕎麦を注文。醤油ベースの甘辛いお汁に、喉越しの良い蕎麦が合います。
薬膳けんちん蕎麦は、牡丹や芍薬のエキスが入った美容に良いお蕎麦なのだそう。具材には、にんじんやゴボウの他、鶏肉や油揚げなども入っていました。
こちらはせいろ蕎麦です。歯ごたえしっかりめで、蕎麦の量もたっぷり。見た目以上に食べごたえがあるのだそう。芍薬茶と思われる温かなお茶は、蓮茶に似たスッキリとした味わいでした。
たくさん歩いたあとに、本格的なコーヒーでホッとひと息。お腹も満たされたので、ふたたび園内を探索することにしました。
水辺エリアとヒーリングエリアで五感を研ぎ澄ます
園内には、日本庭園のような一角があり、池には鯉が泳いでいました。5月中旬の土日には、水面に5000輪の芍薬が浮かぶ花筏(ハナイカダ)を見ることができます。
赤い橋と石灯籠がステキで、ずっと眺めていたくなります。周囲は森の木々に囲まれているので、森林浴の効果も期待できそうです。
自然のパワーを全身に感じることができる「ヒーリングエリア」は、園内の推しスポットのひとつです。マップを見ながら、ぜひ「ヒーリングエリア」を探索してください。
真紅の芍薬「スカーレットオハラ」に会いに
私のお目当て「スカーレットオハラ」は、あの有名な『風と共に去りぬ』から命名された真紅の芍薬です。
眺めていると、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」の言葉が脳裏に浮かんできます。
「スカーレットオハラ」は、華麗な女性を彷彿させる不思議な魅力にあふれた芍薬です。
大変人気があるようで、「スカーレットオハラ」の周りには5〜6人の人だかりができていて、こぞってカメラを向けていました。まるで女優さんの撮影会か何かのよう。
来年もまた、「スカーレットオハラ」に会いに来たいと思います。
800種もの牡丹と芍薬の中から、お気に入りの子を見つけてみませんか?毎春、彼女たちの開花が待ち遠しくなりますよ。
今年の開園期間も残りわずかとなりました。まだ訪れたことが無い方は、ぜひ、来年の春には足を運んでみてください。
「Peony Garden Tokyo つくば牡丹園」
住所:茨城県つくば市若栗500
アクセス:(車)常磐自動車道谷田部IC→県道143号線経由で約5分
(電車とバス)
つくばエクスプレスみどりの駅下車、牛久行きバス20分、茎崎若栗バス停で下車し徒歩5分
常磐線牛久駅下車、みどりの駅行きバス20分、茎崎若栗バス停で下車し徒歩5分
駐車場:普通車300台/大型車20台(無料)
電話番号:029-876-3660
入園料:大人1000円、中学生以下のお子様は無料、20名さま以上の団体は1人800円
営業時間:9:00〜17:00
休園日:荒天日
*開園期間は季節および開花時期などにより異なります。園の公式ホームページを確認するか、直接お問い合わせください。